治験翻訳に必須の無料の資料を紹介します。インターネット上で閲覧できますので翻訳にお役立てください。
日本製薬工業協会の「日本の薬事行政」
「日本の薬事行政」には治験、医薬品の承認審査制度、厚生労働省やPMDAなどの主要関連組織など薬事行政に関することが書かれています。また、各種試験に関するICH(医薬品規制調和国際会議)のガイドラインも載っています。
①「日本の薬事行政」日本語版(2020年)https://www.jpma.or.jp/news_room/issue/yakuji/lofurc0000003d23-att/20yakuji.pdf
②「日本の薬事行政(Pharmaceutical Administration and Regulations in Japan)」英語版(2020年)https://www.jpma.or.jp/english/about/parj/individual.html
私が翻訳学校で治験の講座を受けた際に先生から最初に教えていただいた参考資料です。英語訳もありますので、訳語が分からないときはとても訳に立ちますよ。定期的に更新されていますので、最新版を使用してください。
PMDA(独立行政法人医薬品医療機器総合機構)のサイト
医薬品・医療機器・再生医療等製品の承認審査を業務の一つとして行う組織である通称PMDA(独立行政法人医薬品医療機器総合機構)のサイト(https://www.pmda.go.jp/index.html)も治験翻訳に役に立ちます。医薬品ICHガイドライン、医薬品の添付文書などが載っています。
PMDAで個人的によく使うページ
ICHのガイドライン(日英両方のガイドラインが掲載されています。)
・「Quality:品質 (品質に関するガイドライン)」https://www.pmda.go.jp/int-activities/int-harmony/ich/0068.html
・「Safety:安全性 (非臨床に関するガイドライン)」https://www.pmda.go.jp/int-activities/int-harmony/ich/0069.html
・「Efficacy:有効性(臨床に関するガイドライン)」https://www.pmda.go.jp/int-activities/int-harmony/ich/0011.html
・Multidisciplinary:複合領域 (品質・安全性・有効性の複数領域に関わるガイドライン)https://www.pmda.go.jp/int-activities/int-harmony/ich/0066.html
医療用医薬品の添付文書情報(要ブックマーク!)
同じくPMDAのサイトで添付文書が検索できます。治験文書の翻訳では、(一般名)の表記は、日本で承認されている薬はカタカナで、未承認薬は英文で表記するので、カタカナと英語どちらを使えばいいのか調べたいときにも役立ちます。
URL: https://www.info.pmda.go.jp/psearch/html/menu_tenpu_base.html
日本医薬品一般的名称データベース Japanese Accepted Names for Pharmaceuticals (JAN)
「日本で一般的名称が付けられたすべての医薬品について、 医薬品一般的名称(英名および日本名)」(本HPより抜粋)を調べることができます。、日本薬局方収載状況、構造式、化学名、分子式、分子量、CAS登録番号、薬効分類コード、薬効分類名、INN等ものっています
日本法令外国語訳データベースシステム (Japanese Law Translation)(要ブックマーク!)
各法令の日英の対訳が掲載されているサイト。
注意点は「薬機法」と省略して入力してもヒットしないので、薬機法の正式名称「医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律」と検索窓に入力することが大切。
あと画面左側の「文脈検索」が便利!例えば、「修理」の対訳を調べたい場合、医療機器の文脈でどのように訳されているかを調べることができます。辞書検索でヒットしなくても文脈検索で検索できます。ちなみに、「修理業」ではヒットしなかったので「修理」で検索したらも修理業も結果に出てきました。医療機器の文脈では「reparing」です。